2010年9月18日

思想良心の自由

憲法19条の「思想及び良心の自由」は,「信教の自由」(20条1項)の保障対象を宗教以外の世俗的な世界観・人生観等にまで拡大したものであるため,信教の自由の場合と同様に,固有の組織と教義体系を持つ思想・世界観のみが保護される。

憲法19条の「思想及び良心の自由」は,国民がいかなる思想を抱いているかについて国家権力が開示を強制することを禁止するものであるため、謝罪広告の強制は、それが事態の真相を告白し陳謝の意を表するに止まる程度であっても許されないあれば強制しても合憲である
民法723条にいわゆる「他人の名誉を毀損した者に対して被害者の名誉を回復するに適当な処分」として謝罪広告を新聞紙等に掲載すべきことを加害者に命ずることは、従来学説判例の肯認するところであり、また謝罪広告を新聞紙等に掲載することは我国民生活の実際においても行われているのである。尤も謝罪広告を命ずる判決にもその内容上、これを新聞紙に掲載することが謝罪者の意思決定に委ねるを相当とし、これを命ずる場合の執行も債務者の意思のみに係る不代替作為として民訴734条に基き間接強制によるを相当とするものもあるべく、時にはこれを強制することが債務者の人格を無視し著しくその名誉を毀損し意思決定の自由乃至良心の自由を不当に制限することとなり、いわゆる強制執行に適さない場合に該当することもありうるであろうけれど、単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明するに止まる程度のものにあつては、これが強制執行も代替作為として民訴733条の手続によることを得るものといわなければならない。
謝罪広告につき「単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明するに止まる程度であれば強制しても合憲である」としている。最判昭和31年7月4日、謝罪広告強制事件。

憲法20条1項の「信教の自由」は、公認された宗教に属さない宗教的少数派であった人たちにも、多数派と同等の法的保護を与えるために導入されたものであるため、すべての宗教に平等に適用される法律が違憲となることはないもある
たとえば、すべての宗教に平等に適用される法律でも、信教の自由を制限する法律や、宗教団体に特権を与える法律は、憲法20条1項照らして確実に違憲である。

憲法20条3項は、国が宗教教育のように自ら特定宗教を宣伝する活動を行うことを禁止する趣旨であるため、宗教団体の行う宗教上の祭祀に際して国が公金を支出することが同項に違反することはない。

憲法20条3項は,国と宗教とのかかわり合いが,その目的と効果に照らして相当な限度を超えた場合にこれを禁止する趣旨であるため,国公立学校で真摯な宗教的理由から体育実技を履修できない学生に対して代替措置を認めることを一切禁じるものではない。

思想良心の自由

謝罪広告強制事件 最大判昭31年7月4日
争 点 謝罪広告の強制(民法723条)は、思想・良心の自由を(憲法19条)を侵害するか。
結 論 侵害しない。

三菱樹脂事件 最大判昭48年12月12日
争 点 労働者の政治的信条を理由に本採用を拒否することは違法か。
結 論 当然に違法とはならない。

麹町中学内申書事件 最大判昭63年7月15日
争 点 内申書への生徒の政治的活動についての記載が、生徒の思想・信条の自由を侵害するか。
結 論 侵害しない。

南九州税理士会事件 最大判平8年3月19日
争 点 強制加入団体による、政治資金目的の特別会費徴収は、構成員の思想・信条を侵害しないか。
結 論 侵害する。

基本的人権

学問の自由には教授の自由も含まれるのであり、普通教育においても、大学における教授の自由と同じように、完全な教授の自由が認められる。

憲法は義務教育を無償とする旨を規定しているが、これは、授業料を徴 収しないことを意味し、教科書、学用品その他の教育に必要な一切の費用まで無償としなければならないことを定めたものではない。

国は、国民の付託に基づき公教育を実施する権限を有するものであり、教育の内容についても、自由に決定する権能を有する。

国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、等しく教育を受ける権利を有するので、少年を少年院に送致した結果、高等学校教育を受ける機会を失わせることは、憲法の規定に反する。

教科書検定は、教育内容が正確かつ中立・公正で、地域、学校のいかん
にかかわらず全国的に一定の水準であることを確保するためのものであっ
たとしても、行うことは許されない。

国際政治

1919年、パリ平和会議で調印されたヴェルサイユによって、ヨーロッパでは新しい国際秩序が成立した。また、この条約により1920年には世界で初めて常設的国際平和機構として国際連盟が発足し、日本はイギリス・フランス・イタリアとともに常任理事国に選ばれた。

オランダ風説書

オランダ風説書(おらんだふうせつがき、阿蘭陀風説書)とは鎖国中、幕府がオランダ商館長に提出させた海外事情に関する情報書類である。徳川政権が世界(特にヨーロッパ)について確実な情報を得るために利用したメディアである。

1600年、イギリス人のウィリアム・アダムスとオランダ人のヤン・ヨーステンが来日し、徳川家康と面会。リーフデ号事件。これが契機となって、イギリスとオランダの2国との貿易が開始された。イギリスは、1613年、オランダは1609年。

1612年幕府は人民統制のため禁教令を出す。また、貿易統制のため1616年貿易地を平戸、長崎に限定した。しかし、1624年アジア地域におけるオランダとの貿易競争に敗れたイギリスが平戸から商館を引き上げ撤退してしまう。1625年にはキリスト教布教国として、また、それによって自国が侵略される恐れがあるとしてスペイン船の来航を禁止した。1639年ポルトガル船の来航も禁止され、鎖国は実質的な完成を遂げた。そんな中、オランダが、唯一のヨーロッパの貿易国として生き残った。

幕府は、オランダに貿易を許可する交換条件として、カトリック諸国に関する情報提供を義務づけていた。さらに幕府は、オランダだけでなく、唐船からも情報を入手し、それらを比較検討し、情報の信頼性を評価した。

17世紀の日本人が「情報」というものの価値を、きちんと把握していたのだ。戦国時代に覇を競った人々だからこそ身に着いた危機意識なのか?

18世紀になると、「鎖国」が規範意識として定着し、世界情勢に関する情報提供に、オランダ人の競合相手もいなくなる。風説書はマンネリ化するが。そんな中で、日本にとっての脅威は、カトリック勢力から「西洋近代」という得体のしれないものに移り変わりゆく。

19世紀、1830年代以降は、アヘン戦争、ペリー来航など、東アジア海域が激動の時代に突入する。数々の重要な「別段風説書」が作られたが、年1回の「風説書」は全く意味をなさなくなる。ひとつのメディアの時代が終わりを告げた。

「アヘン戦争」「ペリー来航」「フランス革命」などをあり、それぞれに興味深い。オランダ風説書というシステムが日本に何をもたらしたか?当時、オランダがヨーロッパ随一の情報集積地であった。オランダには、17世紀初頭からヨーロッパ諸国の情報を収集・提供する定期刊行の新聞が既に生まれていた。

オランダ東インド会社は、日本からの 要請の有無にかかわらず、時事情報を各商館に配信していたのだ。日本はそこまで知っていたわけではないだろうけど、世界情勢の窓口として、実に的確な国を 貿易相手国に選んだのだ。

オランダ東インド会社(おらんだひがしいんどがいしゃ、正式には連合東インド会社)は、1602年3月20日にオランダで設立され、世界初の株式会社といわれる。会社といっても商業活動のみでなく、条約の締結権・軍隊の交戦権・植民地経営権など喜望峰以東における諸種の特権を与えられていた。アジアでの交易や植民に従事し、一大海上帝国を築いた。資本金約650万ギルダー、本社はアムステルダムに設置され、重役会は17人会と呼ばれた。

法律上の利益

航行する航空機の騒音により障害を受けることとなる飛行場周辺に居住する者甲が、定期航空運送事業免許の取消しを求める取消訴訟。新潟空港事件

無果汁飲料について、「合成着色料飲料」等の表示方式の公正取引委員会の認定に対し、景品類及び不当表示防止法に違反し、適正な表示によって得られる利益が失われるとする一般消費者Aが、当該認定の取消しを求める取消訴訟。

甲質屋の営業許可処分について、近隣の既存質屋の営業者乙が営業上の利益を害されるとして当該営業許可処分の取消しを求める取消訴訟。

建築基準法に基づく許可処分について、建築物の倒壊等により直接的な被害を受けることが予想される範囲の地域に存する建築物の居住者Aが、当該許可の取消しを求める取消訴訟。

原子力発電所の設置許可について、原子炉事故等がもたらす災害により生命、身体等に直接的かつ重大な被害を受けることが想定される範囲の住民丙が、原子炉設置許可処分の無効確認を求める訴訟。

解約手付

売買契約において買主が売主に解約手付を交付した場合に、このことによって、買主は、どのような要件のもとであれば、売買契約を解除することができるか。

民法557条(手付)
1 買主が売主に手付を交付したときは、当事者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。

行政事件訴訟法9条-原告適格

保健所長被告がした食品衛生法に基づく飲食店の営業許可について、近隣の飲食店営業者原告が営業上の利益を害されるとして取消訴訟を提起した。

食品衛生法は、競業者の具体的利益を保護すべきものとする趣旨を含むものとは解されない。
よって、近隣の飲食店営業者が営業上の利益を害されるとして取消訴訟を提起した場合、近隣の飲食店営業者は、法律上の利益を有せず、原告適格を有しない。
裁判所は、原告適格を欠くため却下判決により訴訟を終局させなければならない。


▽判決の種類
判決の種類 意 味
却下判決 訴えが訴訟要件を欠いており、その不備を補正できない場合に、訴えを不適法として却下する判決
a. 却下判決は本案の審理を拒絶するものだから、裁判所は口頭弁論を経ないで、却下判決をすることができる
b. 却下判決は、本案について何も判断していないのだから、これによって処分の適法性が確定するわけではない
本案判決 請求の当否を判断する判決をいう
認容判決 処分の取消しを求める請求に理由があると認め、処分を取り消す判決
棄却判決 処分の取消しを求める請求に理由がないとして、これを排斥する判決
a. 棄却判決に不満がある場合に、原告は上訴することができる
b. 原告の上訴がない場合に、処分の適法性が確定する
事情判決 処 分または裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償または防止 の程度および方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分または裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却すること ができる(31条1項)。この場合の棄却判決のことをいう
a. 事情判決をする場合に、当該判決の主文において、処分または裁決が違法であることを宣言しなければならない
b. 事情判決は原告にとって敗訴を意味するが、訴訟費用の負担において、被告である行政側が負担
c. 事情判決に対しては、原告側は処分の取消しを求めて上訴することができる。また、被告側も違法宣言に不服があれば、処分が適法であることを確定するために、上訴することができる

▽判決の効力
既判力 裁判の蒸し返しを防ぐ効力(7条、民事訴訟法114条)
判決が確定することで、すでに争った事項に関しては二度と争うことができなくなる
請求認容判決=取消判決があった場合
 a. 既判力によって、当該処分の違法性が確定する
 b. 行政庁は、当該処分の違法を理由とした国家賠償請求訴訟などにおいて、処分が適法であったと主張することはできなくなる
処分が違法であったことを前提として、審理されることになる
棄却判決があった場合
 a. 既判力によって、当該処分の適法性が確定する
 b. 原告は、他の違法性を主張して、再び処分の取消しを請求することはできない
形成力 行政処分の取消判決があると、当該行政処分の効力は、行政庁が取り消すまでもなく遡及的に消滅し、はじめから当該処分が行われなかったのと同様の状態になる
拘束力 処分または裁決をした当事者である行政庁その他の関係行政庁を拘束する(33条1項)
行政処分の取消判決があったので、その処分が行われる前に戻り、処分をやり直す。前と同じ処分はできない
対世的効力 取消判決の効力は、訴訟当事者のみならず、第三者に対しても及ぶ(32条1項)
この対世的効力があるため、訴訟の結果により、権利を害される第三者について、訴訟参加の制度が存在する

2010年9月17日

商行為

商人でない者が他に譲渡して利益を得る意思で別荘を有償で取得する行為は、商行為である。
利益を得て他に譲渡する意思をもって動産、不動産若しくは有価証券を有償で取得する行為商行為である(絶対的商行為商法501条1号)。したがって、商人でない者が他に譲渡して利益を得る意思で別荘を有償で取得する行為は、商行為である。

商行為の委任による代理は、本人の死亡によっては消滅しない。
民法の一般原則によれば、代理権は本人の死亡により消滅するはずである(民法111条)。しかし、反復継続的に行われる商行為を円滑に行うには、相続人が営業を続けるとともに代理人の代理権を存続させるのが望ましい。したがって、商行為の委任による代理権は、本人の死亡により消滅しないとしている。商法506条。

商人がその営業の範囲内において他人のため行為をしたときは、報酬についての約束がなくても、報酬を請求することができる
商人が他人のため営業の範囲内行為をなしたときは、報酬について特約がない場合であっても、相当の報酬を請求することができる。商法512条。

商人がその営業の範囲内で寄託を受けたときは、報酬を受けた場合に限り、善良な管理者の注意をなすことを要する。
民法上、無償寄託の場合は、自己の財産に対するのと同一の注意をすれば足りる。民法659条。しかし、商人は信用が重視されるので、無償のときでも、その人の職業的地位等に応じて、通常要求される注意をなすことが必要となる。したがって報酬を受けない場合でも、善良な管理者の注意をなすことを要する。商法593条。

商法593条 民法659条
注意義務 善良なる管理者の注意 自己の財産に対するのと同一の注意

商人が保証をしたときは、主たる債務者が商人でなくても、その保証は、連帯保証債務となる。
保証人がいる場合において、
① 債務が主たる債務者の商行為によって生じたとき
② 保証が商行為であるとき
は保証債務は連帯保証債務となる。商法511条2項。
そして、②の保証が商行為であるときとは、保証が保証人にとり商行為であるときだけでなく、債権者のために商行為であるときも含まれる。大判昭14年12月27日。したがって、商人が保証をしたときは、主たる債務者が商人でなくても、その保証は、連帯債務となる。

株式会社の定款

会社設立時に株式会社が発行する株式数は、会社法上の公開会社の場合には、発行可能株式総数の4分の1を下ることができないため、定款作成時に発行可能株式総数を定めておかなければならないが、会社法上の公開会社でない会社の場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない。発行株式数について制限がなく、発行可能株式総数の定めを置かなくてよい。
会社法37条(発行可能株式総数の定め等)
1 発起人は、株式会社が発行することができる株式の総数(以下「発行可能株式総数」という。)を定款で定めていない場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない。
2 発起人は、発行可能株式総数を定款で定めている場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、発行可能株式総数についての定款の変更をすることができる。 
会社法37条3項
設立時発行株式の総数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることができない。ただし、設立しようとする株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない。 

株式会社は株券を発行するか否かを定款で定めることができるが、会社法は、株券を発行しないことを原則としているので、株券を発行する旨を定款に定めた会社であっても、公開会社でない株券発行会社会社は、株主から株券の発行を請求された段階で初めて株券を発行すれば足りる。
ただし、公開会社においては、株式を発行した日以後遅滞なく、当該株式に係る株券を発行しなければならない。
会社法214条
株式会社は、その株式(種類株式発行会社にあっては、全部の種類の株式)に係る株券を発行する旨を定款で定めることができる。
会社法215条(株券の発行)
4 前三項の規定にかかわらず、公開会社でない株券発行会社は、株主から請求がある時までは、これらの規定の株券を発行しないことができる。

株主総会は株主議決権を行使するための重要な機会であるため、本人が議決権を行使する場合のほか、代理人による議決権行使の機会が保障されている(会社法310条)が、会社法上の公開会社であっても、当該代理人の資格を株主に制限する旨を定款に定めることができる。最判昭43年11月1日。

取締役会は、取締役が相互の協議や意見交換を通じて意思決定を行う場であるため、本来は現実の会議を開くことが必要であるが、定款の定めにより、取締役の全員が書面により提案に同意した場合には、これに異議を唱える者は他にありえないため、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなすことができる。ただし、監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときは、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができない。

取締役会設置会社は監査役を選任しなければならないが、会社法上の公開会社でない取締役会設置会社の場合(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く。)には、会計監査人設置会社であっても、定款で、監査役の監査権限を会計監査に限定することができる。

商人間の取引

甲 株式会社は、輸入業者乙 との間で牛肉の売買契約を締結し、甲の仕入れ担当者が引渡しに立ち会った。4ヶ月後に、当該牛肉に狂牛病の可能性のある危険部位があることが分かったため、直ちに乙に通知した。この場合に、甲は乙に対して売買契約の解除代金減額または損害賠償を請求することができる。
商法526条2項
前項に規定する場合において、買主は、同項の規定による検査により売買の目的物に瑕疵があること又はその数量に不足があることを発見したときは、直ちに売主に対してその旨の通知を発しなければ、その瑕疵又は数量の不足を理由として契約の解除又は代金減額若しくは損害賠償の請求をすることができない。売買の目的物に直ちに発見することのできない瑕疵がある場合において、買主が六箇月以内にその瑕疵を発見したときも、同様とする。
甲は乙に対して直ちに通知をしている。危険部位の混入を隠れたる瑕疵と解すると、6ヶ月以内であるので売買契約の解除、代金減額または損害賠償を請求することができる。

甲株式会社は、輸入業者乙との間でコーヒー豆の売買契約を締結した。甲の仕入れ担当者はコーヒー豆の納入に立ち会い、数量の確認および品質の検査を行った。その際、コーヒー豆の品質の劣化を認識していたが、乙に直ちには通知しなかった。この場合に、甲は乙に対して売買契約の解除、代金減額または損害賠償を請求することができない。商法526条2項。

甲株式会社は、輸入業者乙との間でチューリップの球根の売買契約を締結した。甲の仕入れ担当者が引渡しに立ち会ったところ、球根の種類が予定していたものと異なっていた。そこで、甲は直ちに売買契約の解除を乙に通知した。乙の営業所同一市内にあったため、乙が引き取りに来るまでの間、甲は球根を放置していたところ、発芽し、売り物には適さないものになったが、甲には責任はない。
商法527条1項
前条第一項に規定する場合においては、買主は、契約の解除をしたときであっても、売主の費用をもって売買の目的物を保管し、又は 供託しなければならない。ただし、その物について滅失又は損傷のおそれがあるときは、裁判所の許可を得てその物を競売に付し、かつ、その代価を保管し、又 は供託しなければならない。
同条4項
前三項の規定は、売主及び買主の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)が同一市町村の区域内にある場合には、適用しない。 

甲株式会社は、輸入業者乙との間でバナナの売買契約を締結した。履行期日になったが、甲の加工工場でストライキが起こり、甲は期日にバナナを受領することができなかった。そこで乙は、甲への催告なしに、そのバナナを競売に付し、競売の代金をバナナの代金に充当したが、これについて、乙に責任はない。商法524条1項2項。

甲株式会社は、輸入業者乙との間でクリスマス商品の売買契約を締結したが、輸出国の工場での製造工程にトラブルが生じ、商品の製造が遅れたため、納入がクリスマスに間に合わなかった。甲が、乙に対して契約の解除等何らの意向を示さずに、乙からの度重なる連絡を無視し続けた場合、クリスマス商品の受領を拒むことはできない。
商法525条。
契約は解除されているとみなされる。Aは受領を拒むことができる。

相続

甲には、妻乙と子丙・丁・戊がいる。
甲が子丙の不行跡を理由に丙を廃除していた場合でも、丙の子己は甲の遺産を代襲相続することできない。民法887条2項。

甲が相続人の一人である妻乙を受取人とする生命保険契約を締結していた場合、 その死亡保険金は相続財産に含まれない
保険金請求権は相続により取得したのではなく保険契約の効果として直接に取得するものであって妻乙の固有権であるから、乙を受取人とする甲の死亡保険金は、甲の相続財産に含まれない。最判昭和40年2月2日。

甲が生前友人の息子己の身元保証人となっていた場合でも、甲の相続人乙・丙・丁・戊は、己が甲の生前に使い込みをしたため甲が己の使用者に対して負っていた損害賠償債務相続するしない
身元保証契約自体は相続されないが、相続時に保証契約によって具体的に発生していた損害賠償義務については、相続の対象となる。大判昭和4年4月13日、大判昭和10年11月29日。

遺産分割前に共同相続人の一人丁から相続財産に属する不動産について共有持分を譲り受けた第三者庚は、登記がなくても他の共同相続人乙・丙・戊に共有持分の取得を対抗することができない

遺産分割前に戊が自己の相続分を第三者辛に譲渡した場合、1か月以内であれば、他の共同相続人は、辛にその相続分の価額および譲受けに要した費用を償還して、その相続分を取り戻すことができる。民法905条、相続分の取戻権。

相続

相続欠格においては、その対象者となりうるのは全ての推定相続人であるが、相続人の廃除においては、その対象者となるのは遺留分を有する推定相続人に限られる。民法第892条

相続欠格においては、その効果は一定の欠格事由があれば法律上当然に生ずるが、相続人の廃除においては、その効果は被相続人からの廃除請求による家庭裁判所の審判の確定によって生ずる
相続欠格においては、その効果は民法891条の各号に該当すれば法律上当然 に生ずるが、相続人の廃除においては、その効果は被相続人(遺言で排除する場合には遺言執行者)からの廃除請求による家庭裁判所の審判の確定によって生ずる。民法892条、893条)。 

相続欠格においては、被相続人および同順位相続人は欠格の宥恕をすることができるが、相続人の廃除においては、被相続人は審判確定後は家庭裁判所にその取消しを請求することができるはできない
相続の欠格は、一定の欠格事由があれば法律上当然に生ずるが、その後に宥恕することができるか?
民法の規定では特に明文で示されてはいないが、被相続人が宥恕することは可能とするのが通説ないし多数説である。たとえば、同順位の相続人である兄を殺した弟に対してでも、被相続人である父が「弟に遺産を相続させる」旨を遺言すれば、相続欠格を宥恕し弟は相続が可能となる。
しかし、同順位相続人が欠格の宥恕をすることはできないと解されている。
一方、相続人の廃除においては、被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に 請求することができる。民法894条。 

相続欠格においては、被相続人の子が欠格者となった場合には、欠格者の子は代襲相続人となることがでる。ないが、相続人の廃除においては、被相続人の子について廃除が確定した場合でも、被廃除者の子は代襲相続人となることができる。
被相続人の子が欠格者となった場合も、被相続人の子について廃除が確定した場合も、その子は代襲相続人となることができる。民法887条2項本文。 

相続欠格においては、その効果としてすべての当該相続にかかわる相続能力のみが否定されるが、相続人の廃除においては、その効果として廃除を請求した被相続人に対する相続権のみが否定される。
相続欠格においても、相続人の廃除においても、その問題となっている被相続人に対する相続権のみが否定されるだけであり、相続能力自体が否定されるわけではない。

物上保証人

甲は、乙の丙に対する金銭債務を担保するため、甲所有の土地に抵当権を設定し、物上保証人となった。

甲→物上保証人、土地に抵当権を設定→乙・債務者→金銭債務→丙・債権者

乙が、丙に対し、この金銭債務が存在することを時効期間の経過前に承認した場合、甲は、当該債務の消滅時効の中断の効力を否定することができない。

乙が死亡し、乙の相続人庚が丙土地を相続した場合、甲は、丙土地についての地上権登記または丁建物についての保存登記を経由しなくてもていない限り、庚に対し、乙の丙土地についての地上権を対抗することはできない

乙→丙土地を相続→相続人庚←丙土地についての地上権←甲

地上権も物権である以上、不動産の物権変動に関する民法177条の適用がある。
同条のいう「第三者」とは、当事者およびその包括承継人以外の者で登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者をいう。ゆえに、相続人庚は当事者乙の包括承継人であるので、「第三者」にあたらない。
結論、甲は登記を経由していなくとも、庚に対して甲の丙土地についての地上権を対抗することができる。 

不正アクセス行為の禁止

この法律により、「電磁的記録」が初めて定義され、それを用いた犯罪行為が処罰の対象となった。

法律上「電磁的記録」が初めて定義されたのは、昭和62年の刑法改正時である。

刑法第7条の2

この法律において「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

この法律は、アクセス制御機能を有する電子計算機に対する不正アクセスを処罰の対象とした。

この法律は、不正アクセス行為を許容するプロバイダーに対し、電気通信事業法の特例として強い監督権限を総務大臣に認めるものである。

この法律は、アクセス管理者の申出により、都道府県公安委員会が必要な援助等を行うものとしている。不正アクセス禁止法第6条1項。

この法律は、コンピュータに端末から直接不正アクセスすることを規制の対象とするが、電気通信回線を介しての不正アクセスは規制も含まれるの対象としない

不正アクセス禁止法では、電気通信回線を通じての不正アクセス行為を規制している。不正アクセス禁止法第3条1項、2項。

銀行のコンピュータを不正アクセスにより誤作動させて、他人の預貯金を引き出す行為は、昭和62年の刑法改正により規定された電子計算機使用詐欺罪にて処罰の対象となったものである。刑法第246条の2。この法律により初めて処罰の対象となった。

裁判外紛争解決

紛争当事者は、話し合いにより互いに譲り合って紛争を解決することができる。しかし当事者間で話し合いがつかないときは、権威のある第三者に入ってもらって、紛争を解決するほかない。国家はそのために、正式な裁判のほかにも種々の制度を用意しているが、その一つが裁判上のである。

また「当事者の互譲により、条理にかない実情に即した解決を図ることを目的とする」紛争解決方法として、わが国では乙発達し、争いの性質によっては訴訟よりも活用されてきた。たとえば家事審判法によれば、を行うことのできる事件についてはいきなり訴訟を提起することはできず、まずはの申立てをしなければならない。

裁判によらない紛争解決の方法としては、さらにがある。これは紛争当事者が争いの解決のために第三者を選び、その判断に服することを約束することによって争いを解決する手段であり、特に商人間の紛争解決手法として古くから発達してきた。近時はこのような裁判外の紛争処理方法をとして捉えて、その機能を強化することへの期待が高まっており、関係する制度の整備が行われている。

離婚事件においては、家庭裁判所が離婚原因としての不貞行為があると判断したときは、直ちに離婚を認める旨の審判を行うことができない
離婚や相続などの紛争は調停前置主義を採用している。原則として調停をしなければ裁判を起こすことができない。

また、家庭裁判所は、調停委員会の調停が成立しない場合において相当と認めるときは、当該調停委員会を組織する家事調停委員の意見を聴き、当事者双方のため衝平に考慮し、一切の事情を見て、職権で、当事者双方の申立ての趣旨に反しない限度で、事件の解決のため離婚、離緑その他必要な審判をすることができる。

現行法では裁判外紛争解決手続によって必ずしも調停の前置が必要というわけではない。裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律第27条。いずれにしても、「直ちに」離婚の審判はできない。

親が胎児のためになした損害賠償請求に関する和解は、後に生まれた子を拘束するしない

相殺

観光バス会社甲の運転手乙は、営業運転中に、丙が運転する丁社のタンクローリー車と衝突事故を起こし、バスの乗客が負傷した。
その事故は、乙の前方不注意と丙の居眠り運転が競合して生じたものであり、乙・丙の過失割合は3:7であった。



甲が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、甲は、丙の過失割合に応じて丙に対して求償することができる。
甲は、乙の行為につき民法715条により使用者責任を負う。そして、甲が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、甲は、丙の過失割合に応じて甲に対して求償することができる。最判昭和41年11月18日、民法719条1項。

乙が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、乙は、賠償額全額につき丁に対して求償することができる。
乙は丁に求償することができるが、全額ではなく、あくまで丙の過失割合に従い負担する部分に限られる。
被用者と第三者との共同不法行為により他人に損害を加えた場合において、第三者が自己と被用者との過失割合に従って定められるべき自己の負担部分を超えて 被害者に損害を賠償したときは、第三者は、被用者の負担部分について使用者に対し求償することができる。最判昭和63年7月1日。

乙が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、乙は、賠償額全額につき甲に対して求償することができる。
使用者は加害者たる被用者に信義則上相当な範囲で求償できるとされている。最判昭和51年7月8日、民法715条3項。しかし、被用者から使用者に対するいわゆる逆求償については民法に規定がなく、判例もない。


乙および丙が乗客の請求に応じて対等額を支出して損害の賠償を行った場合には、乙は、自己の負担部分を超える範囲につき丁に対して求償することができる。
被用者と第三者との共同不法行為により他人に損害を加えた場合において、第三者が自己と被用者との過失割合に従って定められるべき自己の負担部分を超えて 被害者に損害を賠償したときは、第三者は、被用者の負担部分について使用者に対し求償することができる。最判昭和63年7月1日。
すなわち、自己の負担部分を超える範囲の部分を丁に対して求償することができる。

丙が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、丙は、乙の負担部分につき乙に対してのみ求償することができる。
被用者と第三者との共同不法行為により他人に損害を加えた場合において、第三者が自己と被用者との過失割合に従って定められるべき自己の負担部分を超えて 被害者に損害を賠償したときは、第三者は、被用者の負担部分について使用者に対し求償することができる。最判昭和63年7月1日。
すなわち、丙が乗客の請求に応じて損害を賠償した場合には、丙は、乙の負担部分につき乙に対してのみならず甲にも求償することができる。

2010年9月16日

議院内閣制

大統領制に比べて議院内閣制のほうが権力分立の原理が忠実に適用され、立法権と行政権の分離が徹底される。

議院内閣制を採っている国々は、ドイツ、イタリア、カナダ、オランダなどがある。議院内閣制の代表国であるイギリスには成文法の憲法はないので、日本国憲法と同様に、議会が最高機関であるとする明文の規定はないを置いている

議院内閣制の母国とされるイギリスでは、国民の政治的意思を忠実に反映させる選挙制度としての比例代表小選挙区制が採用されている。

日本の地方自治体の制度は首長主義を採っているが、議会の長に対する不信任と長による議会の解散とを対抗させる仕組みは議院内閣制と同様である。

議院内閻制では、内閣の意思決定と政権党の意思決定が対立することが少ない通例であるため、内閣の閣内不一致による総辞職が引き起こされにくいやすい


議院内閣制を採用している国では議会が内閣創出の基盤となるので、一般に、内閣の活動を支持する与党と内閣に反対の立場をとる野党との区別が重要になり、各政党議員の国会活動は議院内で形成される会派を中心として行われる。

議院内閣制の母国とされるイギリスには成文の憲法典が存在せず、議院内閣制も憲法習律といわれる一種の慣行として成立しており、内閣を構成する閣僚についても全員が議員でなければならないという習律が確立している。

イギリスの議院内閣制における議会は、民選議員で構成されるのが下院と、世襲貴族や僧侶の地位を持つ者など非民選議員で構成されるのが上院とで構成され、「政府対野党」の論戦の場であるから、議事を主宰する議長が議事を統括する。の中立性が重んじられ、議院運営委員会による議事運営と各派交渉会の協議が重要な役割を果たしている

議院 任期 定員 選出方法
上院(貴族院) 不定 不定 国王任命の貴族や僧侶(非民選)
下院(庶民院) 5年 646名 民選(全議席が小選挙区制)

日本の国会では、国会審議の活牲化を図るために、イギリス議会におけるクエスチョンタイムをモデルにしてにならって首相と野党の党首が論戦を展開する党首討論の制度を導入することとし、衆参両院にそれぞれ合同の特別常任委員会である国家基本政策委員会で行う方式をとっている。

地上権

甲は、乙所有の丙土地について地上権の設定を受けて、同地上に丁建物を建築した。甲が同建物を建築するについては、そのための資金として戊銀行から融資を受けた。

甲乙間では貸借権ではなく地上権が設定されたので、その存続期限については、借地借家法の適用があるはなく、民法の規定が適用される
この法律は、建物の所有を目的とする地上権及び土地の賃貸借の存続期間、効力等並びに建物の賃貸借の契約の更新、効力等に関し特別の定めをするとともに、借地条件の変更等の裁判手続に関し必要な事項を定めるものとする。借地借家法1条。ゆえに、甲乙間についても、借地借家法の適用がある。

甲が戊銀行のために抵当権を設定するには、丁建物のみを抵当権の目的とすることができ、甲の乙土地に対する地上権抵当権の目的にすることできるない
民法第369条
1 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を準用する。

乙が死亡し、乙の相続人庚が丙土地を相続した場合、甲は、丙土地についての地上権登記または丁建物についての保存登記を経由しなくてもていない限り、庚に対し、乙の丙土地についての地上権を対抗することはできない

乙→丙土地を相続→相続人庚←丙土地についての地上権←甲

地上権も物権である以上、不動産の物権変動に関する民法177条の適用がある。
同条のいう「第三者」とは、当事者およびその包括承継人以外の者で登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者をいう。ゆえに、相続人庚は当事者乙の包括承継人であるので、「第三者」にあたらない。
結論、甲は登記を経由していなくとも、庚に対して甲の丙土地についての地上権を対抗することができる

甲の戊銀行に対する債務の担保のために、甲が丁建物について戊銀行のために抵当権を設定するとともに、乙が物上保証人として丙土地について戊銀行のために抵当権を設定していた場合において、戊銀行が抵当権を実行するためには、まず乙建物から行う必要が無い。

甲→債務の担保(丁建物についての抵当権)→戊銀行←物上保証(丙土地についての抵当権)←乙

保証人と物上保証人の比較

保証人 物上保証人
責任の範囲 一般財産
(無限責任)
担保に供した財産
(有限責任)
債務の負担
(直接の履行請求)
×
附従性 成立・内容・消滅いずれも、○
但し、制限行為能力者の債務の保証
(449条)
成立・消滅は、○
内容の附従性は、×(担保価値のみ)
(債務を負わないので)
随伴性
(根抵当権は×)
補充性 ○(446条) ×
催告の抗弁 ○(452条) ×
検索の抗弁 ○(453条) ×
債務者に意思に反した弁済
(自らの債務を負うので)
○(最判昭39・4・21)
(474条反対解釈、利害関係人)
但し、債務者も保証人も反対するのは×
(474条1項但書)
時効の援用権 ○(大判昭8・10・13) ○(最判昭43・9・26)
主債務者に対する時効中断の効力
(主債務者への請求、主債務者による承認)
絶対効(457条1項)
→以後の保証人の時効援用×
絶対効(最判平7・3・10)
(附従性・396条)
→以後の物上保証人の時効援用×
主債務者の債権による相殺の対抗
(主債務者の有する相殺権の援用)
○(457条2項) ○(多数説、大阪高判昭56・6・23)
取消権 否定説(大判昭20・5・21)
抗弁権説(通説)

事前求償権 委託を受けた保証人で、法定事由のとき○
(460条)
(649条の委任費用前払請求権の制限)
×(最判平2・12・18)
(担保設定委託の費用ではない)
事後求償権 ○(459条1項) ○(372条、351条準用)
負担の分担 <共同保証人間の求償>
分別の利益ない場合、特約ない限り平等
(465条1項、442条準用)
<物上保証人間の代位割合>
担保不動産の価格の割合による
(501条但書4号)

物上保証債務は、保証債務のような補充性(民法446条1項)は認められていないので、抵当権者である戊銀行は、丁建物、丙土地のいずれかを先に実行するか自由に決めることが出来る。 

第446条(保証人の責任等)
1 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。

甲が死亡し、甲の相続人己および辛が、遺産分割により丙建物を共有することになった場合において、己および辛は、いつでも相互に5年間は丙建物の分割を請求することができるはできない

民法256条1項
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができる。ただし、5年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることを妨げない。

質権

転質には、質権設定者の承諾を得てする承諾転質、得ていない責任転質が あるが、責任転質は承諾転質に比べ、質権者は特に重い責任を負う。
ただし、転質をしたことによって生じた損害は、不可抗力によるものでも、賠償する責任を負う。40字。

民法348条(転質)
質権者は、その権利の存続期間内において、自己の責任で、質物について、転質をすることができる。この場合において、転質をしたことによって生じた損失については、不可抗力によるものであっても、その責任を負う

契約

甲会社は、乙銀行より消費貸借契約に基づき金銭を借り受け、その際に、丙信用保証協会 との間でに対する信用保証委託契約を締結し、は、同契約に基づき、に対する債務につき信用保証をした。
それと同時に、は、との間で、が信用保証委託契約に基づきに対して負担する求償債務についてが連帯保証する旨の連帯保証契約を締結した。
に対する上記借入債務の弁済を怠り、期限の利益を失ったので、は、に対して代位弁済をした。

甲会社 ←消費貸借契約← 乙銀行 →信用保証委託契約→ 丙信用保証協会(代位弁済) 
                                                      ↓
                                               連帯保証契約
                                                    ↓
                                                       

さて、丙は丁に対しどのような権利についてどのような契約に基づきどのような請求をすることができるか?
どのような権利」は、丙が代位弁済したことにより甲に対して取得する「求償権」。「どのような契約に基づき」は、丙丁間の連帯保証契約。「どのような請求」は、保証債務の請求

憲法31条

日本国憲法には、罪刑法定主義について正面から規定した条文は存在しない。
憲法31条は、
① 刑事手続の法定
② 手続の適正

を定めたものと解されている。

「法律の定める手続」とあるの、条例によって刑罰その他についての手続を定めることはできる、許されていない
地方自治体による罰則制定権の授権は、憲法94条(地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる)によって明らかである。
しかし、 条例制定には、「相当な程度の具体的内容」と刑罰範囲の「限定」を必要とするとしている。

目本国憲法は別に罪刑法定主義の条文をもっているので、本条においては、戦前にないがしろにされた刑事手続について、これを法律で定めることが要請されている。

この条文は刑事手続を念頭においており、行政手続などの非刑事手続については、その趣旨が適用されることはない。

刑事手続については、ただ単にこれを法律で定めればよいと規定しているのではなく、その手続が適正なものであることを要求している。

この条文は、ニューディール期のアメリカ連邦最高裁判所で猛威を振るった、手続的デュープロセス論を否定したものであるはない。

外国人

国家機関が国民に対して正当な理由なく指紋の押なつを強制することは、憲法13条の趣旨に反して許されず、また、この自由の保障は我が国に在留する外国人にも等しく及ぶと解される。

日本に在留する外国人のうちでも、永往者等であってその居住する区域の地方公共団体と特に緊密な関係を持っている者に、法律によって地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与することは、憲法上禁止されない。

普通地方公共団体は、条例等の定めるところによりその職員に在留外国人を採用することを認められているが、この際に、その処遇について合理的な理由に基づいて日本国民と異なる取扱いをすることは許される。

社会保障上の施策において在留外国人をどのように処遇するかについては、国はその政治的判断によって決定することができ、限られた財源の下で福祉的給付を行うに当たって、自国民を在留外国人より優先的に扱うことも許される。

外国人は、憲法上日本に入国する自由を保障されてはいないが、憲法22条1項は、居住・移転の自由の一部として海外渡航の自由も保障していると解されるため、日本に在留する外国人が一時的に海外旅行のため出国し再人国する自由も認められる。

猿払事件

被告人は、北海道宗谷郡猿払村の鬼志別郵便局に勤務する郵政事務官で、甲労働組合協議会事務局長を勤めていた。
公訴事実によれば、被告人は、1967年(昭和42年)1月8日告示の第31回衆議院議員総選挙に際し、甲労働組合協議会の決定にしたがい、乙党を支持する目的をもって、同日同党公認候補者の選挙用ポスター6枚を自ら公営掲示場に掲示したほか、その頃4回にわたり、右ポスター合計約184枚の掲示方を他に依頼して配布した。

国家公務員法102条1項は、一般職の国家公務員に関し、「職員は、政党又は政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法を以てするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除く外、人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。」と規定し、この委任に基づき人事院規則14―7(政治的行為)は、右条項の禁止する「政治的行為」の具体的内容を定めており、右の禁止に違反した者に対しては、国家公務員法110条1項19号が3年以下の懲役又は10万円以下の罰金を科する旨を規定している。

被告人の前記行為は、人事院規則14ー7・5項3号、同6項13号の特定の政党を支持することを目的とする文書すなわち政治的目的を有する文書の掲示又は配布という政治的行為にあたるものであるから、国家公務員法110条1項19号の罰則が適用されるべきであるとして、起訴された。

第一審判決(旭川地方裁判所判決昭和43年3月25日下刑集10巻3号293頁)は、右の事実は関係証拠によりすべて認めることができるとし、この事実は規則の右各規定に該当するとしながらも、非管理職である現業公務員であつて、その職務内容が機械的労務の提供にとどまるものが、勤務時間外に、国の施設を利用することなく、かつ、職務を利用せず又はその公正を害する意図なくして行つた人事院規則14―7・6項13号の行為で、労働組合活動の一環として行われたと認められるものに、刑罰を科することを定める国家公務員法110条1項19号は、このような被告人の行為に適用される限度において、行為に対する制裁としては合理的にして必要最小限の域を超えるものであり、憲法21条、31条に違反するとの理由で、被告人を無罪とした。また、原判決(札幌高等裁判所判決昭和44年6月24日判時560号30頁)は、検察官の控訴を斥け、第一審判決の判断は結論において相当であると判示した(被告人無罪)。

そこで、憲法21条、同31条の解釈の誤りを主張して、検察官が上告した。

2010年9月15日

最高裁判所が下した法令違憲判決

① 尊属殺重罰規定違憲判決、最大判昭48年4月4日
最高裁判所は、刑法旧200条の尊属殺重罰規定を憲法14条の法の下の平等に反し無効と判示した。
行政機関は、以後の尊属殺人事件について刑法200条によらず、普通殺人罪に関する同法199 条により処理するなどして対応した。尚、同条は、刑法の口語化(平成7年6月1日施行)の際に削除された。

② 薬事法距離制限条項違憲判決、最大判昭50年4月30日
最高裁判所は、薬事法旧6条2項、4項等による適正配置規制(距離制限)を憲法22条に違反し無効と判示した。
国会は、判決から約1ヵ月後に、当該規定を削除する改正法案を成立させた。

③ 衆議院定数不均衡違憲判決、最大判昭51年4月4日
最高裁判所は、昭和47年12月に施行された衆議院議員総選挙における議員定数配分規定が著しく不均衡であり、憲法14条に違反すると判示した。ただし、本判決は、いわゆる「事情判決」の法理を適用して、当該定数配分規定は違憲であり、それに基づく選挙は違法と宣言しながらも選挙を無効とはしなかった。
尚、この判決に先立ち、昭和50年の第75回国会において、議員定数配分規定の改正(20増、総数511人)が行われていた。

④ 衆議院定数不均衡違憲判決、最大判昭60年7月17日
最高裁判所は、昭和58年12月に施行された衆議院議員総選挙における議員定数配分規定が著しく不均衡であり、憲法14 条に違反すると判示した。ただし、本判決も上記判決と同様、選挙を無効とはしなかった。
昭和61年の第104回国会において、議員定数配分規定の改正(8増7減、総数512人)が行われた。

⑤ 森林法共有林分割制限規定違憲判決、最大判昭62年4月22日
最高裁判所は、共有林の分割請求に制限を加えていた森林法旧186条の規定が憲法29条に違反し無効であると判示した。
国会は、判決から約1ヵ月後に、当該規定を削除する改正法案を成立させた。

⑥ 郵便法賠償責任制限規定違憲判決、最大判平14年9月11日
最高裁判所は、郵便局の過失で損害が生じた場合の賠償責任の範囲を制限した郵便法68条及び賠償請求権者を制限した同法73条が、憲法17条に違反し、無効であると判示した。
国会は、判決から約2ヵ月後に、国の損害賠償責任の範囲の拡等の措置を講じる改正法案を成立させた。

司法権

大学は、国公立であると私立であるとを問わず、自律的な法規範を有する特殊な部分社会を形成しているから、大学における法律上の紛争は、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り、その自主的・自律的な解決にゆだねられる。

大学は、国公立であると私立であるとを問わず、学生の教育と学術の研究とを目的とする教育研究施設であつて、その設置目的を達成するために必要な諸事項については、法令に格別の規定がない場合でも、学則等によりこれを規定し、実施することのできる自律的、包括的な権能を有し、一般市民社会とは異なる特殊な部分社会を形成しているのであるから、このような特殊な部分社会である大学における法律上の係争のすべてが当然に裁判所の司法審査の対象になるものではなく、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題は右司法審査の対象から除かれるべきものである。富山大学単位不認定事件、最判昭和52年3月15日。

法律が、国会の両議院によって議決を経たものとされ、適法な手続によって公布されている場合、裁判所は両院の自主性を尊重して、法律制定の際の議事手続の瑕疵について審理しその有効無効を判断するべきではない。

政党の結社としての自主性にかんがみれば、政党の内部的自律権に属する行為は、法律に特別の定めのない限り尊重すべきであり、政党が党員に対してした処分は、一般市民法秩序と直接の関係を有しない内部的な問題にとどまる限り、裁判所の審判は及ばない。

衆議院の解散がいかなる場合に許されるかは、裁判所の判断すべき法的問題であるのに対して、これを行うために憲法上必要とされる助言と承認の手続に瑕疵があったか否かは、国家統治の基本に問する政治的な問題であるため、裁判所の審査権は及ばない。

具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争であっても、宗教上の教義に関する判断などが必要で、事柄の性質上法令の適用により解決するのに適しないものは、裁判所の審判の対象となりえない。

猿払事件

鬼志別郵便局

国家公務員法102条1項および人事院規則によって公務員に禁止されている政治的行為も多かれ少なかれ政治的意見の表明を内包する行為であるから、もしそのような行為が国民一般に対して禁止されるのであれば、憲法違反の問題が生ずる。猿払事件、最大判昭和49年11月6日。

国家公務員法102条1項および人事院規則による公務員に対する政治的行為の禁止が、憲法上許容されるか否かを判断するにあたっては、禁止の目的、この目的と禁止される政治的行為との合理的関連性、政治的行為を禁止することにより得られる利益と禁止することにより失われる利益との均衡の三点から検討することが、必要である。猿払事件、最大判昭和49年11月6日。

一般人の筆記行為の自由について、それが、さまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取することを補助するものとしてなされる限り、憲法21条の規定の精神に照らして十分尊重に値するが、表現の自由そのものとは異なるため、その制限や禁止に対し、表現の自由の場合と同等の厳格な基準は要求されない。

報道機関の報道行為は,民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の「知る権利」に奉仕するものであるから、思想の表明の自由とならんで、事実の報道の自由は、表現の自由を想定した憲法21条の保障のもとにある。

報道機関の報道が正しい内容をもつためには、報道のための取材行為も、憲法21条の規定の趣旨に照らし、十分尊重に値するから、報道の公共性や取材の自由への配慮から、司法記者クラブ所属の報道機関の記者に対してのみ法廷においてメモを取ることを許可することも、合理性を欠く措置とはいえない。

国家公務員

国家公務員には、一般職と特別職があるが、国家公務員法は、両者に等しく適用される。

独立行政法人は、国とは独立した法人であるから、その職員が国家公務員法上の公務員としての地位を有することはない。

その不法行為について国が国家賠償法1条1項により賠償責任を負うのは、国家公務員法上の公務員に限られる。

国家公務員の懲戒免職は、行政処分であると解されており、行政不服審査法による不服申立ての対象となる。

国家公務員の人事行政に関する各種の事務をつかさどるため、総務省の外局として人事院が設置されている。

立法の委任

憲法が「行政権はすべて内閣に属する」と規定しているにもかかわらず、公務員の人事管理を内閣のコントロールが及ばない独立行政委員会にゆだねるのは、違憲である。


公務員の政治的中立性を担保するためには、「政治的行為」の確定それ自体を政治問題にしないことが重要で、これを議会でなく人事院にゆだねるのは適切な立法政策である。

人事院の定める「政治的行為」の範囲は、同時に国家公務員法による処罰の範囲を定める構成要件にもなるため、憲法が予定する立法の委任の範囲を超えており、違憲である。

国家公務員法で人事官の弾劾訴追が国会の権限とされていることから、国会のコントロールが及んでおり、人事院規則は法律の忠実な具体化であるといえる。

行政各部の政治的中立性と内閣の議会に対する政治責任の問題は別であり、内閣の所轄する人事院に対して国会による民主的統制が及ばなくても、合憲である。

罪刑法定主義

罪刑法定主義(ざいけいほうていしゅぎ)は、ある行為を犯罪として処罰するためには、立法府が制定する法令(議会制定法を中心とする法体系)において、犯罪とされる行為の内容、及びそれに対して科される刑罰を予め、明確に規定しておかなければならないとする原則のことをいう。
公権力が恣意的な刑罰を科すことを防止して、国民の権利と自由を保障することを目的とする。事前に法令で罪となる行為と刑罰が規定されていなければ処罰されない、という原則であり、遡及処罰の禁止などの原則が派生的に導かれる。
刑罰に限らず行政罰や、損害賠償等の民事罰にも適用されると一般的に解される。

法格言

法実証主義の考え方によれば「悪法もまた法である。」が、自然法思想によれば、「悪法は法ではない。」ことになる。

時効の制度は、「権利上に眠る者は、保護されない。」という法格言から説明することもできる。

自白は証拠の女王である。」という法格言があるが、刑事訴訟において、自白Cが被告人に不利益な唯一の証拠である場合には、有罪とすることはできない。

「事実の不知は許されるが、の不知は許されない。」という法格言があるが、責任主義の観点から、この法格言がそのまま通用する訳ではない。

契約は遵守されなければならない。」という法格言は、契約の拘束力の根拠とされることがある。

旭川市国民健康保険条例事件

「憲法84条は、課税要件及び租税の賦課徴収の手続が法律で明確に定められるべきことを規定するものであり、直接的には、租税について法律による規律の在り方を定めるものであるが、同条は、国民に対して義務課し又は権利を制限するにはの法律根拠を要するという法原則を租税について厳格化した形で明文化したものというべきである。
したがって、国、地方公共団体等が賦課徴収する租税以外の公課であっても、その性質に応じて、法律又は法律の範囲内で制定された条例によって適正な規律がされるべきものと解すべきであり、憲法84条に規定する租税ではないという理由だけから、そのすべてが当然に同条に現れた上記のような法原則のらち外にあると判断することは相当ではない。
そして、租税以外の公課であっても、賦課徴収の強制の度合い等の点において租税に類似する性質を有するものについては、憲法84条の趣旨が及ぶと解すべきである……。」
旭川市国民健康保険条例事件、最大判平成11年8月1日。

旭川市国保料訴訟(あさひかわしこくほりょうそしょう)とは、旭川市国民健康保険の一般被保険者である杉尾正明が、平成6年度分から平成8年度分の保険料について、条例で保険料率を定めず、これを告示に委任することが、租税法律主義を定める憲法84条またはその趣旨に反するなどとして、賦課処分の取消しを求めるとともに、同市の条例が恒常的に生活が困窮している者を保険料の減免の対象としていないことが生存権を定める憲法25条や法の下の平等を定める憲法14条に違反するとして、減免非該当処分の取消しを求めた訴訟である。
最高裁大法廷は、平成18年3月1日原告の主張を退け、憲法に違反しないとした。なお、この訴訟は本人訴訟で最高裁まで争った訴訟としても有名である。

行政事件訴訟法4条

行政事件訴訟法4条(当事者訴訟)
当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する訴訟。 

土地収用法に基づいて、土地所有者が起業者を被告として提起する損失補償に間する訴え

土地収用法48条1項2号は、権利取得裁決においては、土地又は土地に関する所有権以外の権利に対する損失の補償について裁決しなければならないと規定し、これをうけて、同法133条3項は、収用委員会の裁決のうち損失の補償に関する訴えは、これを提起した者が起業者であるときは土地所有者又は関係人を、土地所有者又は関係人であるときは起業者を、それぞれ被告としなければならないと規定している。形式的当事者訴訟である。

公職選挙法に基づいて、選挙人または候補者が中央選挙管理会を被告として提起する衆議院議員選挙の効力に関する訴え

行政事件訴訟法5条
この法律において『民衆訴訟』とは、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものをいう。

選挙の効力に関する訴訟 (公職選挙法203条、204条) は、この民衆訴訟である。

食品衛生法に基づいて、都道府県知事に対して行った飲食店営業許可の申請に対して、相当の期間内に何らの処分も行われない場合に、その不作為の違法確認を求める訴え

行政事件訴訟法3条5項
この法律において『不作為の違法確認の訴え』とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。」と規定している。

地方自治法に基づいて、市町村の境界に係る都道府県知事の裁定に対して関係市町村が提起する訴え

行政事件訴訟法6条(機関訴訟)
この法律において「機関訴訟」とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。

地方自治法第9条
市町村の境界に関し争論があるときは、都道府県知事は、関係市町村の申請に基づき、これを第251条の2の規定による調停に付することができる。
2、前項の規定によりすべての関係市町村の申請に基いてなされた調停により市町村の境界が確定しないとき、又は市町村の境界に関し争論がある場合においてすべての関係市町村から裁定を求める旨の申請があるときは、都道府県知事は、関係市町村の境界について裁定することができる。
3、前項の規定による裁定は、文書を以てこれをし、その理由を附けてこれを関係市町村に交付しなければならない。
4、第1項又は第2項の申請については、関係市町村の議会の議決を経なければならない。
5、第1項の規定による調停又は第2項の規定による裁定により市町村の境界が確定したときは、都道府県知事は、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。
6、前項の規定による届出を受理したとき、又は第10項の規定による通知があつたときは、総務大臣は、直ちにその旨を告示するとともに、これを国の関係行政機関の長に通知しなければならない。
7、前項の規定による告示があつたときは、関係市町村の境界について第7条第1項又は第3項及び第7項の規定による処分があつたものとみなし、これらの処分の効力は、当該告示により生ずる。
8、第2項の規定による都道府県知事の裁定に不服があるときは、関係市町村は、裁定書の交付を受けた日から30日以内に裁判所に出訴することができる。
9、市町村の境界に関し争論がある場合において、都道府県知事が第1項の規定による調停又は第2項の規定による裁定に適しないと認めてその旨を通知したときは、関係市町村は、裁判所に市町村の境界の確定の訴を提起することができる。第1項又は第2項の規定による申請をした日から90日以内に、第1項の規定による調停に付されないとき、若しくは同項の規定による調停により市町村の境界が確定しないとき、又は第2項の規定による裁定がないときも、また、同様とす る。
10、前項の規定による訴訟の判決が確定したときは、当該裁判所は、直ちに判決書の写を添えてその旨を総務大臣及び関係のある都道府県知事に通知しなければならない。
11、前10項の規定は、政令の定めるところにより、市町村の境界の変更に関し争論がある場合にこれを準用する。


日本国籍を有することの確認の訴え

2010年9月14日

民法508条

時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。

憲法第1条

憲法第1条では「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」と規定している。一般的に 「主権」の概念は、多義的なもので有るとされているが、憲法第1条における「主権」の意味は、国の政治についての最終的に決定する権力または権威は、国民が有すること(34字)と解される。

統治権(対内主権)

「国家が内に対して最高至上である」ということが、「主権」の内容として語られる。近代国家においては、国家は、自らの領土において、いかなる反対の意思を表示する個人・団体に対しても、最終的には、物理的実力を用いて、自己の意思を貫徹することができる。この意味で、国家は対内的に至高の存在であり、これを「主権的」と表現するのである。この意味で用いる場合には、「主権」という語は、領土に対する統治権、即ち「領土高権」とほぼ同じ意味内容を持つ。

行政上の義務違反に対し、一般統治権に基づいて、制裁として科せられる罰を行政罰という。行政罰には、行政上の義務違反に対し刑法典に刑名のある罰を科すもの(行政刑罰)と、行政上の義務違反ではあるが、軽微な形式的違反行為に対し科す行政上の秩序罰とがある。秩序罰としては、届出義務違反などに科される過料ある。普通地方公共団体も、法律に特別の定めがあるものを除くほか、その条例中に過料を科す旨の規定を設けることができる。過料を科す手続につぃては、法律に基づくものと、条例に基づくものとで相違がある。条例上の義務違反に対して普通地方公共団体の長が科す過料は、地方自治法に定める手続により科される。

最高権(対外主権)

「国家が外に対して独立している」ということが、「主権」の内容として語られる。国家は互いに平等であり、その上に存在する権威はないため、「最高独立性」といわれることもある。近代国家である以上、対外的に独立していなければならず、逆に、対外的に独立していない場合は、それは国家ではない(国際法上の国家の要件が欠缺している)ということになる。

主権の意味

主権の意味
国家の統治権 ※立法・司法・行政権を総称する国家権力そのもの。
憲法41条
※国権の意味
国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。
日本国との平和条約1条(b) 連合国は、日本国及びその領水に対する日本国民の完全な主権を承認する。
日本国との平和条約2条(c) 日本国は、千島列島並びに日本国が1915年9月5日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した樺太の一部及びこれに近接する諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。
ポツダム宣言第8項 日本国の主権は本州、北海道、九州および四国ならびに我らの決定する諸小島に局限せられべし
国家権力の最高独立性 ※内にあっては最高であり、外に対しては独立していること。
憲法前文3項 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国との平和条約前文 連合国及び日本国は、両者の関係が、今後、共通の福祉を増進し且つ国際の平和及び安全を維持するために主権を有する対等のものとして友好的な連携の下に協力する国家の間の関係でなければならない。
日本国との平和条約5条(c) 連合国としては、日本国が主権国として国際連合憲章第2条第51条に掲げる個別的又は集団的自衛の固有の権利を有すること及び日本国が集団的安全保障取極を自発的に締結することができることを承認する。
国政の最終決定権 ※国の政治のあり方を最終的に決定する権力又は権威のこと。
憲法前文1項 ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
憲法1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
行政書士試験H12年問6肢4 国民主権の原理は、国政が国民の厳粛な信託によるものであることを意味する。
行政書士試験H12年問6肢5 高度の政治性を有する国家行為は、司法審査になじまず、国会等の政治部門の、最終的には主権者たる国民の、政治責任において行われるべきである。

GHQ占領講和規約-前文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権(国政の最高決定権、国の政治のあり方を最終的に決定する力・権威)が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

GHQ占領講和規約は、帝國憲法の改正法として制定されたとする。そもそも、GHQ占領講和規約は、帝國憲法第75条に違反するものであるから、憲法としては無効である。同条は、「憲法及皇室典範ハ攝政ヲ置クノ間之ヲ變更スルコトヲ得ス」とあり、天皇陛下御自らその大権を行使しえない御不例などの事由があるときには摂政が置かれ、そのやうな国家変局の時期には憲法も典範も改正できないとする規定である。

さうであれば、占領憲法制定時は、我が国は独立を奪はれ、GHQの完全軍事占領下にあつて、天皇陛下と雖も何らの制約もなく御叡慮によりその大権を行使することができない時期といふ、帝國憲法が予定しえない国家変局時において憲法と典範を改正しえないことは当然のことである。それゆゑ、GHQ占領講和規約は憲法としては無効である。また、占領典範もまた皇室弾圧の目的で制定されたものであるから無効なのである。

ともあれ、ポツダム宣言の受諾と降伏文書の調印に始まる非独立時代の長いトンネルは、サンフランシスコ講和条約の発効によつて独立を回復するまで続く。そして、その中間地点で、この占領憲法がGHQの強制によつて制定されたのであつて、これらはいづれも帝國憲法第13条の講和大権による講和条約に他ならない。入口条約(ポツダム宣言の受諾と降伏文書の調印)と出口条約(サンフランシスコ講和条約)との中間に位置する中間条約としてのGHQ占領講和規約・東京講和条約といふ位置付けなのである。

サンフランシスコ講和条約第1条では、この講和条約が発効するまでは「戦争状態」であると規定する。つまり、交戦権を認めない占領憲法が制定されたときは「戦争状態」であつたことの決定的な矛盾がある。また、「主権の存する日本国民」といふのは全くのフィクションであつたことをこの講和条約第一条は明言してゐることになるのである。

それゆゑ、帝國憲法は未だに現存し、その憲法体系下に、講和条約としてのGHQ占領講和規約があるといふ図式である。我々は、GHQ占領講和規約にいふ「国民」ではなく、依然として帝國憲法にいふ「臣民」である。それゆゑ、GHQ占領講和規約が「憲法」であるかの如く我が国は未だに拉致されてゐるのであるから、それを元の姿に原状回復すべき必要がある。GHQの暴力によつて拉致された我が国としては、その傀儡政府を暴力によつてこれを奪還しうる権利があり、拉致犯人であるGHQ占領講和規約は、これを拒むことはできない。

なぜならば、暴力を正当化して拉致した暴力崇拝者には、再び暴力でそれが奪ひ返されることを拒否することは自己否定となるからである。この原状回復の権利は、伝統国家である我が国固有の権利であり、個々の臣民は、この原状回復のために祖国を再生させ防衛する権利であると同時に崇高なる義務を負ふ。それが祖国防衛権である。国家には原状回復権が、そして、個々の臣民には祖国防衛権があるといふことである。これは全て帝國憲法によつて正当化される。GHQ占領講和規約下の裁判所としては、GHQ占領講和規約を越えるもの、すなわち、超法規的なものとして祖国防衛権を認めることになるが、それは決して超法規的存在ではなく、あくまでもその根拠はGHQ占領講和規約の上位規範である帝國憲法に求められるものなのである。

つまり、外患と国賊を膺懲し、天誅を加へ、売国奴を殲滅させて帝國憲法の規範的復元措置を講ずることは臣民の権利であり義務でもある。その権利の行使については、作法の相当性さへ満たせば、時期、方法、手段などは一切問はないといふものである。

これは「やむにやまれぬ」といふ単なる情緒論ではない。やむにやまれぬ行動に明確な法的根拠と合憲性が存在するといふことである。しかし、帝國憲法に照らせば原状回復を担ふ祖国防衛権の行使として肯定される義挙ではあつても、同じく帝國憲法下で制定された刑法においては違法であるとして、判決を受け入れる。「合憲ではあるが違法である。」として刑に服するのである。これは、「法の支配(國體の支配)」の見地おいては適法であるが、「法治主義」の見地においては「違法」であるとの相克であり、立法の不備、不作為による結果である。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

第6回『新無効論(國體論と主権論)公開講座』愛知大会

 

テーマ:『日本が危ない。中国の尖閣諸島の侵略を許さないぞ!』『國体を守るためには複憲・自主防衛のほかに道は無い!』「帝国憲法」は不死鳥の如く、今でも生きている!「GHQ占領憲法」は憲法としては無効である。

 

連続再生リスト
14-01
14-02
14-03
14-04
14-05
14-06
14-07
14-08
14-09
14-10
14-11
14-12
14-13
14-14

 

▽けんむの会 過去の全国行脚記録▽

平成20年07月14日、吉水神社・けんむの会発会記念講演
平成20年11月29日、第1回 鹿児島大会
平成21年02月21日、第2回 山口大会
平成21年06月20日、吉水神社・吉野講座
平成21年11月29日、第3回 高知大会
平成22年02月28日、第4回 岡山大会
平成22年05月30日、第5回 大阪大会
平成22年11月29日、第6回 愛知大会

事情判決

取消訴訟において、「処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるとき」は、裁判所は、請求を棄却することができる。これを事情判決という。31条1項。

① 主文において違法性を宣言する 

公益性を優先させて行政側が勝訴したが、違法性があることには変わりはない。そこで、主文において違法性を宣言する。判決には、既判力が働く。


② 訴訟費用は行政側が負担する

実質的には行政側の敗訴。訴訟費用は行政側が負担する。


主観訴訟とは、裁判所法3条1項の「法律上の争訟」であり、当然に裁判所司法権)の権限に属する。

客観訴訟とは、これに対して「法律上の争訟」にあたらず、「法律において特に定め」た場合にのみ、例外的に許される訴訟類型である。行政事件訴訟法第42条

行政事件訴訟法は、行政事件訴訟として、抗告訴訟当事者訴訟民衆訴訟及び機関訴訟の4種を挙げる(第2条)。このうち、前2者、抗告訴訟と当事者訴訟が主観訴訟であり、後2者、民衆訴訟と機関訴訟が客観訴訟である。

主観訴訟抗告訴訟
当事者訴訟
客観訴訟民衆訴訟
機関訴訟


1、行政事件訴訟法においては、抗告訴訟とは、6種類(処分の取消しの訴え、裁決の取消しの訴え、無効等確認の訴え、不作為の違法確認の訴え、義務付けの訴え、差止めの訴え)が定められているが、これら法定された形式以外の訴訟形式を、講学上、無名抗告訴訟という。行政事件訴訟法3条。

2、取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から6箇月以内に提起しなければならず、訴訟提起前に審査請求をすることが定められている場合でも、審査請求があった日から3箇月を経過しても裁決がないときは、提起できる。同法8条2項1号、14条1項。

3、当事者訴訟とは、当事者間の法律関係を確認し又は形成する処分又は裁決に関する訴訟で、法令の規定によりその法律関係の当事者一方を被告とするもの及び公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟をいう。同法4条。

4、民衆訴訟とは、地方自治法上の住民訴訟、公職選挙法上の当選訴訟、選挙訴訟などがこれに当たり、法に定める者のみが出訴できる訴訟であり、このうち、住民訴訟について、地方公共団体の納税者であることが出訴資格とはされていない。同法42条、地方自治法242条の2。

5、機関訴訟とは、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟をいう。行政事件訴訟法6条。

行政手続法-聴聞の再開

行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、聴聞を主宰する者に対し、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができる

行政手続法25条(聴聞の再開)
行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、主宰者に対し、前条第三項の規定により提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができる。第22条第2項本文及び第3項の規定は、この場合について準用する。

行政手続法13条(不利益処分をしようとする場合の手続)
1 行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、次の各号の区分に従い、この章の定めるところにより、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。

一 次のいずれかに該当するとき 聴聞

イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。
ロ イに規定するもののほか、名あて人の資格又は地位を直接にはく奪する不利益処分をしようとするとき。
ハ 名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分、名あて人の業務に従事する者の解任を命ずる不利益処分又は名あて人の会員である者の除名を命ずる不利益処分をしようとするとき。
ニ イからハまでに掲げる場合以外の場合であって行政庁が相当と認めるとき。

二  前号イからニまでのいずれにも該当しないとき 弁明の機会の付与

2 次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定は、適用しない。

一  公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、前項に規定する意見陳述のための手続を執ることができないとき。
二  法令上必要とされる資格がなかったこと又は失われるに至ったことが判明した場合に必ずすることとされている不利益処分であって、その資格の不存在又は喪 失の事実が裁判所の判決書又は決定書、一定の職に就いたことを証する当該任命権者の書類その他の客観的な資料により直接証明されたものをしようとすると き。
三  施設若しくは設備の設置、維持若しくは管理又は物の製造、販売その他の取扱いについて遵守すべき事項が法令において技術的な基準をもって明確にされてい る場合において、専ら当該基準が充足されていないことを理由として当該基準に従うべきことを命ずる不利益処分であってその不充足の事実が計測、実験その他 客観的な認定方法によって確認されたものをしようとするとき。
四  納付すべき金銭の額を確定し、一定の額の金銭の納付を命じ、又は金銭の給付決定の取消しその他の金銭の給付を制限する不利益処分をしようとするとき。
五  当該不利益処分の性質上、それによって課される義務の内容が著しく軽微なものであるため名あて人となるべき者の意見をあらかじめ聴くことを要しないものとして政令で定める処分をしようとするとき。